白い巨塔:財前五郎といえば田宮二郎・唐沢寿明それとも岡田准一?

あの頃と今のナース

こんにちわ

40年以上も看護師として病院に勤めていると、ドラマの中の病院風景にも

ついつい目が光ってしまいます。

医療ドラマと言えば、「白い巨塔」ですよね。

どの財前五郎が一番か?」という論争は、今も絶えません。

昭和・平成・令和と時代をまたいで、なお愛される作品。

今回はナースの視点から「白衣の変化」や「持ち物の新化」を交えて

3人の財前先生を徹底比較してみたいと思います。

 

圧倒的な重圧感!ドクターコートが権威だった昭和の田宮二郎

 

昭和の財前五郎・田宮二郎さん (1978年6月~1979年1月)

 

私がまだまだ 看護師になる前・・

両親とみていた、田宮二郎さん演じる「白い巨塔」。

子供ながらに 「かっこいい!」「神様?王様?偉い人なんだろうな」

なんて思いながら見ていたのを覚えています。

 

2004年にスペシャルバージョンとして 再放送されていますね。

モチロン 私は楽しみに見ていました。

気持ちは昔と一緒

やっぱり 田宮二郎さん演じる 財前五郎は、どの角度からみてもカッコイイ!

ちょっと憎いくらい、野心むき出しなところは

田宮二郎さんにしか演じられない役ですね。

田宮二郎さんが演じられた当時は、

まだ医師が絶対的な権威を持っていて、今よりずっと

「医師」と「患者・看護師」の間に壁があった時代です

 

一番心に残っているのが、何といってもあの伝説の「教授回診」シーン。

全員がピシッとしたワイシャツににネクタイ姿

その上に長い白衣を羽織っていました。

当時はこの白衣を着こなしているのが、医師の地位と名誉の象徴

 

あの長い白衣をなびかせて、大名行列のように廊下を歩く姿・・・

患者さんはベットの上で緊張して待っていて、気安く話しかけるなんて

とてもできないような雰囲気。

あの威圧感とそこから漏れ出す野心

それを演じ切った田宮二郎さんは、

昭和の医療界そのものを体現しているように私にはみえます。

 

看護師の目から見ても、ちょっと怖いくらいに格好良くて、

あの近寄りがたいところが、昭和の医師 っていう感。

そこが、当時の「白い巨塔」の凄みだったんです。

私は、「財前五郎」 といえば やはり、田宮二郎さんが一番です。

 

カジュアル化する現場・令和の財前五郎は岡田准一が挑んだ壁

 

平成の財前五郎・唐沢寿明さん (2003年10月~2004年3月)

令和の財前五郎・岡田准一 (2019年5月)

 

唐沢寿明さんの平成版を経て、岡田准一さんが演じた令和版。

ここで少し現場を知るナースとしてのちょっとしたツッコミ。

岡田准一さんの財前五郎は、一部で、「重圧感が足りない」なんて声もありましたが

私は「それは岡田准一さんの演技のせいではない」と言いたいんです。

理由は、「物理的な目線」にあります。

 

劇中でライバルの里見先生(松山ケンイチさん)や、研修医の先生とのシーン。

財前五郎という医師は常に人を見下ろし、上から目線で支配したい野心家。

それなのに、自分より背の高い相手に指示を出すという構図が、

視覚的な「威圧感」を出しにくくさせていた様に感じます。

どうしても、見上げる目線になってしまうんですよね。

財前五郎から感じる、

威圧感や、重圧感には、物足りなさを感じてしまいます。

でも、そこをカバーしていたのが 岡田准一さんのあの鋭い眼光!

 

今の時代、病院の廊下を肩で風切って歩くような医師は減りましたし

現場はもっとカジュアル

 

昭和のように威圧感を出している医師は、白い目でみられますね。

そんな令和の時代空気感の中、あそこまでギラギラした野心を表現したのは

流石だなぁと拍手を送りたくなりました。

 

持ち物でわかる時代の差!「ピッチの赤い紐」が変えた景色

 

ナースとして見逃せないのが、

医師の持ち物」の変化です。

唐沢寿明さんの時代は、院内ピッチが普及し始めた頃。

胸ポケットに刺していたり、いなかったり。という端境期でしたね。

それが、岡田准一さんの令和の時代になると、

もう全員が持っているのが当たり前!

しかも、首から「赤い紐(ストラップ)」をかけて、

ピッチを胸ポケットにいれてる姿が印象的でした。

 

昭和の田宮二郎さんの時代は、

画面が「白と黒」のようなストイックで重厚な世界観でしたが、

令和版はこの ”ストラップの赤” が差し色になって、

どこか華やかな感じがするんです。

 

真っ白な白衣だった時代から、赤いストラップや、

紺や緑の「スクラブ」という機能的なウェアへ。

この見た目の変化は、そのまま「医療の効率化」や「患者さんとの距離」を

表しているように思います。

今の時代は、海外にいても、スマホ一つで患者さんの情報を確認できます。

画像一枚出すのに時間をかけていた時代とは、スピード感が違うんですよね。

 

どの時代の、”財前五郎” もその時の「医療界のリアル」を

一生懸命に映し出しています。

昭和のナースは、田宮二郎さんの財前五郎を懐かしく思い、

今、現場でバリバリ働く若手には 岡田准一さんの財前五郎の

スピード感がリアルに映るはず。

そして中間を繋いだ唐沢寿明さん演じる財前五郎のバランスの良さも捨てがたい

病名も 「噴門部癌」から「食道癌」。

そして「膵臓癌」へと、その時代で最も治すのが困難なものへとアップデート

されています。

時代が変わっても、「白い巨塔」に見入ってしまうのは、きっと

「人間の野心」という、誰もが持っている心の奥底にあるものを

テーマとして描かれているからなのでしょうね。

あと 昭和の時代に

「医療訴訟」を取り上げたドラマ という事ではないでしょうか?

 

皆さんはどの 財前五郎 が一番心に残っていますか?

 

まとめ

 

圧倒的な重圧感!ドクターコートが権威だった昭和の田宮二郎

  • 絶対的権威の象微!長い白衣がなびく伝説教授回診
  • 医師と患者の距離感が生む「近寄りがたい」職場の緊張感
  • 野心とカリスマ性が体現する昭和医療界のストイックさ

カジュアル化する現場・令和の財前五郎は岡田准一が挑んだ壁

  • カジュアル化する現場で鋭い眼光が光る岡田准一版の挑戦
  • 身長差を超える熱演!時代背景が変えた威圧感の出し方
  • 唐沢寿明が繋いだ「伝統と近代化」の微妙なバランス感覚

持ち物でわかる時代の差!ピッチの赤い紐が変えた景色

  • 白い世界に赤い彩り!ピッチのストラップが語る効率化
  • スクラブへの返還が示す「患者との距離感」と機能美
  • 最難関の病名アップデートに宿る「命を救う情熱」の形

 

 

 

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